西野精治『スタンフォード式 最高の睡眠』~睡眠の質を上げる方法を紹介~
今回は、西野精治さんの『スタンフォード式 最高の睡眠』という本を基に、良い睡眠をとるために「やった方がいいこと」と「やってはいけないこと」を紹介します。
みなさんは、良い睡眠がとれていますか?
睡眠は人生の3分の1を占めており、また、その睡眠の質によって残りの3分の2の起きている時間のパフォーマンスにも影響します。
このように、睡眠が大事であることは誰もが分かっているはずですが、日本人の多くは理想とする睡眠が確保できていません。
例えば、他の国の平均睡眠時間と比べると、以下の通りです。
フランス:8.7時間
アメリカ:7.5時間
日本:6.5時間
アメリカよりも1時間、フランスよりも2時間、睡眠時間が短いことがわかります。
これは、決して日本人にショートスリーパーが多いということではありません。
著者が行った調査によると、日本人は平均で1時間程度睡眠が不足していると感じており、多くの人が寝不足であることが分かっています。
また、アメリカで行った100万人を対象とした調査によると、死亡率が一番低かったのは、7時間睡眠をとっている人で、それよりも短くても長くても1.3倍死亡率が上がることが分かりました。
このことから、睡眠時間が長ければ良いというわけではないことが分かります。
しかし、日本人の多くは睡眠時間が短いため、睡眠時間をしっかり確保することに加えて、睡眠の質を上げる必要があります。
今回は、良い睡眠をとるためにやった方がいいこととやってはいけないことを紹介します。
睡眠の質を上げるために「やった方が良いこと」3つ
まずは、やった方が良いことは以下の3つです。
1.寝る90分前の入浴
2.朝、太陽の光を浴びる
3.20分程度の昼寝
1.寝る90分前の入浴:黄金の90分が大事!
一つ目の寝る90分前の入浴について説明する前に質問です。
睡眠は、最初の90分と起きる直前の90分ではどちらが大事だと思いますか?
正解は、最初の90分です。
この90分の質が高いかどうかで睡眠全体の質が変わるため、黄金の90分と呼ばれています。
なぜ、黄金の90分が大事なのかと言うと、全体の睡眠の中で一番眠りが深いからです。
よって、この黄金の90分の質を上げられるかどうかが、質の高い睡眠を摂るポイントになります。
話を戻して、やった方が良いこと1つ目の、寝る90分前の入浴について説明します。
人が眠りやすくなるポイントは、皮膚温度と深部体温の差を縮めることです。
皮膚温度というのは、皮膚表面の温度のことで、深部体温というのはカラダの中の温度です。
普段は、深部体温の方が表面温度よりも2℃ほど高い状態となっています。
なので、寝る前には、深部体温を下げ、表面温度を上げて、差を縮めることで、眠りやすくなり、黄金の90分の質を上げることができます。
そこで、寝る90分前に40℃程度のお風呂に入ると良いとされています。
その理由は、お風呂に入ると、一度深部体温が上がりますが、90分後には上がった分だけ下がり、表面温度と深部体温の温度が近くなるからです。
もし、仕事が忙しすぎて、お風呂やシャワーに入った後すぐに寝ないといけない場合は、低めの温度ですましてください。
なぜなら、40℃程度のお風呂から上がった直後は、深部体温が上がっているため、すぐには眠りにつけない状態になっているからです。
2.朝に太陽の光を浴びる:カーテンを開けて寝ましょう!
続いて、やった方が良いこと2つ目、朝に太陽の光を浴びるについて説明します。
これは、よく耳にすることだと思います。
なぜ、朝に太陽の光を浴びると良いのかというと、人が光を浴びると眠りを促すホルモンであるメラトニンの分泌を抑え、目覚めをよくすることができるからです。
中には、なかなか布団から出られず、光を浴びることすらハードルが高いと感じる方もいると思います。
そんな方にオススメの方法があります。
私も実践していることですが、夜にカーテンを開けて寝ることです。
すると、自然と光を浴びられるので、わざわざカラダを起こして移動する必要はありません。
実際、この方法を試してみてから、朝スッキリと起きられるようになったのでオススメです。
3.20分程度の昼寝をする:寝すぎは注意!
続いて、やった方が良いこと3つ目、20分程度の昼寝をすることについて説明します。
メンタリストのダイゴさんの動画でも紹介されていましたが、お昼休みの一番効率的な過ごし方は昼寝をすることです。
昼寝をして脳を休めることで、午後からのパフォーマンスの質も上がることが分かっています。
ただし、注意しなければならないのは、30分以上の睡眠は老化や病気のリスクが上がるので、20分程度に収めてください。
〇やった方が良いことをまとめると次のとおりです。
1.就寝90分前の入浴
2.朝、太陽の光を浴びる
3.20分程度の昼寝をする
これらを実践すると睡眠の質が高くなります
睡眠の質を下げるやってはいけないこと3つ
続いて、やってはいけないことについて紹介します。
〇やってはいけないこと3つ
1.強い光を浴びること
2.重たいランチを食べること
3.夜にコーヒーを飲むこと
1.強い光を浴びる:暗闇でスマホは2つの意味でダメ!
まず、1つ目の強い光を浴びることについてですが、ブルーライトが睡眠に悪い影響を及ぼすとよく耳にすると思います。
ブルーライトはそれほど睡眠に影響がないのではないかとも言われていますが、
寝る前に暗闇の中でスマホをいじると、ブルーライトに加え、指を動かすことで脳が覚醒してしまいます。
なので、布団に入ってからはスマホをいじらない方が賢明であると言えます。
2.重たいランチを食べること
続いて、やってはいけないこと2つ目、重たいランチを食べることです。
みなさんの中に、昼食後に眠気を感じる方は少なくないと思いますが、実はその眠気は昼食が原因ではないことが分かっています。
昼食をとらなくても、人の体は午後に倦怠感を感じるようになっています。
それでも、なるべく眠気を抑える方法があります。それは、昼食を軽く済ますことです。
中でも、炭水化物と油の量が多い、かつ丼やカレーライスなどは避けた方が良いと言えます。
メンタリストのダイゴさんの動画でも、昼にヘビーな物を食べると午後のパフォーマンスが下がることが紹介されており、
もし、脂っこいものを食べている職員がいたらダイゴさんだったらクビにするとまで言っていました。笑
また、ダイエットなどで夕食をムリ抜いている方もいるかと思いますが、
そうすると、寝る前に食欲が増すことに加えて、オキシトシンという覚醒ホルモンが分泌されるため、眠れなくなる可能性が高くなります。
なので、少量でも良いので夕食を摂る必要があります。
もし、痩せたいという方は、以前に『トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ』についての記事と動画で「科学的に正しい痩せ方」を紹介しているので興味がある方は、是非ご覧ください。
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3.夜にコーヒーを飲む
最後に、やってはいけないこと3つ目は夜にコーヒーを飲むことです。
働いている人にとって、コーヒーは必須アイテムだと思いますが、コーヒーに含まれるカフェインは摂取してから半分になるのに4時間程度かかります。
夜に飲むと寝つきが悪くなるので、控えてください。
しかし、コーヒーは眠気を抑え集中力を上げる働きがあり、また、1日6杯までは心疾患や糖尿病のリスクを下げるので、健康的であることが分かっています。
やってはいけないことをまとめると以下のとおりです。
1.強い光を浴びること
2.重たいランチを食べること
3.夜にコーヒーを飲むこと
日中のパフォーマンスを下げないためにも、これらのことは避けてください。
睡眠について悩んでいる方は、是非チェックしてみてください!
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