【天気の子】原作小説と映画の違いを解説【あらすじ・感想】
今回は、『天気の子』の小説と映画の違いを紹介していきます。
なんと、『天気の子』は初版で50万部も刷っているようです!!!
ヤバイですよね。数万部でもスゴイのに。
『君の名は。』が140万部を突破したとかで、『天気の子』も期待が大きいことが分かりますね。
この記事の具体的な内容は次のとおりです。
- あらすじ【ネタバレなし】
- 感想【ネタバレなし】
- 小説と映画の違い【ネタバレあり】
あらすじから順番に紹介していきます。
あらすじ【ネタバレなし】
『天気の子』を一言で表すと、離島から家出をして東京にやってきた少年(帆高)と祈るだけで天気を晴れにできる能力を持つ女の子(陽菜)の話です。
帆高は、離島から東京へ家出をし、漫画喫茶で寝泊まりしながらバイトを探します。
しかし、高校1年生で学生証も持っていないのでなかなか雇ってもらえるところが見つかりませんでした。
そこで離島から東京へ向かう船で出会った、小栗旬さん演じる須賀圭介に連絡をし、胡散臭い編集プロダクションで雑用をすることになります。
そんなある時、帆高は祈るだけで天気を晴れにできる能力を持つ陽菜(ひな)に出会います。
陽菜から両親がいなくて弟と2人暮らしをしていることを聞きます。
また、陽菜は生活費を稼ぐためにアルバイトをしていましたがクビになってしまいました。
帆高と陽菜の2人はお金を得るために、陽菜の晴れ女の能力を使って1回3000円程度のビジネスを始めます。
何もかもが上手くいくかに思えていましたが、ある時2人の元に警察が現れたことをきっかけに、これまでどおりの生活ができなくなってしまいます。
また、陽菜の体には異変が起きていました。
果たして2人はどうなってしまうか、、、
あらすじは以上です。
続いて小説を読んだ感想を簡単にお話しします。
感想【ネタバレなし】
僕は、多くの場合、原作を読んだら映画は観ませんし、映画を観たら原作を読まないようにしていました。
原作を読んだ後に映画を観ると、省略されている部分が気になり「やっぱり原作に勝るものはない」と感じたことがあり、
また、映画を観たら自分の想像力を働かせる必要がなくなり、文字で読むことの良さがなくなると思っていたからです。
なので、今回『天気の子』の映画を観た後に小説を読んだのは本当に久しぶりでした。
小説を読まければ忘れていたであろう映画のシーンを頭の中で再現することができたので、これはこれでアリだと思いました。
映画を観ていなかったら小説を読んでも、自分の乏しい想像力ではこれほどの映像を思い描くことはできなかったはずです。
そして、映画で観ればある程度内容を覚えていると思っていましたが、小説を読んで「そう言えばこんなシーンあったわ」と意外と忘れていることにも気づきました。
そして、映画では描かれていないシーンや小説ならではの心理描写があり、映画を観た後に小説読めば、より作品についての理解が深まり、2度楽しめることが分かりました。
それでは、今回の本題、『天気の子』の小説と映画の違いを紹介します。
ここからは、ネタバレの内容を含むので、ネタバレが気になる方だけご覧ください。
ネタバレなしの映画の感想はこちらです。

『天気の子』の小説と映画の違いを解説【ネタバレあり】
『天気の子』の小説と映画の違いは次のとおりです。
- 陽菜・須賀圭介・夏美の心理描写がある
- 須賀家が名家だった!?
- 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の描写がない
- 帆高の家出した理由が書かれている
- 瀧くんと三葉の結婚が示唆されている
- 野田洋次郎さんの解説がある
順番に説明していきます。
陽菜・須賀圭介・夏美の心理描写がある
『天気の子』の小説は、一人称で書かれています。
メインは、帆高ですが、中には次の3人の視点で描かれている章もありました。
- 陽菜
- 須賀圭介
- 夏美
映画は必然的に3人称(神の視点)で物語が進みので、この3人の心理描写はほとんどありません。
なので、登場キャラクターの心理が文章で読めるというのは、小説の良さの一つだと思います。
特に印象的でだったところを紹介します。
陽菜が祈る時に考えていること
こちらは、陽菜が祈る時に考えていることです。
私は頭の中で、ゆっくりと数字を数えはじめる。いち、にい、さん、し。(中略)しだいに、不思議な一体感が全身に満ちてくる。私の境界が世界に溶け出していく。ー小説『天気の子』p.123より
まさか、数字を数えていたとは思いませんでしたね。
数字を数えて祈ると、自分と世界の境界がなくなるようです。
眠りにつく時、あるいは、死ぬときの感覚に近いのかもしれません。
夏美は大人になりたくなくて拗ねている時期だった
私はといえば、その夏は人生でも底辺に近い場所を彷徨っているような時期だった。大学四年生の夏休み。同級生たちはいくつも企業の内定をもらっているのに、私はまだ就職活動すらしてなかった。
(中略)
ー要するに私はまだ大人になりたくなくて拗ねているのだ。我ながらにかなりダサい。ー小説『天気の子』p.54~55より
映画を観るだけでは分かりませんでしたが、夏美も色々と抱えていることが分かりますね。
夏美が語る章がまあまあ多いので、小説を読んだ後は印象が結構変わると思います。
須賀圭介:人生を何度やり直せたとしても同じ選択を何度でも繰り返してしまうだろう
たとえば過去の自分にアドバイスが出来たとしても、たとえば人生を何度やり直せたとしてもー俺はきっと帆高に出会った瞬間から、同じ選択を何度でも繰り返してしまうだろう。奇妙な確信を持って、俺は今でもそう思うのだ。ー小説『天気の子』p.145より
いや~カッコいいですよね。
小栗旬さんの渋い声もあって、映画を観た時もカッコいいと思いましたが、小説を読んでより実感しました。
さらに、小説では須賀家がどういう家系なのかも明らかになりました。
須賀家が名家だった!?
実は、須賀家が名家だったことが分かりました。
須賀家って、地方で代々議員をやっているような名家でね。圭ちゃんへの親の期待も凄かったらしいんだけど、圭ちゃんのお兄さんがまたすごく優秀な人で。地元の進学校を首席で卒業して当然ストレートで東大に入って海外留学して今は財務官僚。まあ私のお父さんなんだけどね。ー小説『天気の子』p.158より
これは、須賀圭介の娘と遊んでいる時に、夏美が陽菜に話していたことです。
これはかなり意外でしたね。
まさかそんな裏設定があったとは。
須賀圭介はヤクザの息子って言われた方が納得しますよね。
須賀圭介の奥さんは何年か前に事故にあっていることも、ここで分かります。
そして、須賀圭介の奥さんが実は陽菜の母親なのではないか。
つまり、須賀圭介が陽菜の父親説も、なくもなくも、なくもなくもなくもないのかと思っています。笑
詳しくは、『天気の子』回収されていない伏線・謎を徹底解説┃陽菜の父親が須賀圭介!?をご覧ください。
『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の描写がない
みなさん、サリンジャーが書いた名作『キャッチャー・イン・ザ・ライ』という小説をご存知でしょうか?
予告で気づきましたが、帆高の持ち物の一つにこの小説があることが分かります。
村上春樹さんが翻訳しており、大ファンである僕はもちろん読みました。
映画では『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の描写がありましたが、小説には出てきません。
ちなみに、帆高が持っているのも村上春樹訳の本だと思います。
『天気の子』の小説、そしてあとがきを読むと、新海誠監督も村上春樹に影響を受けているように感じました。
帆高の家出した理由が書かれている
映画では、帆高は家出した理由を陽菜に次のように語っていました。
「ー息苦しくて・・・・・・地元も親も。東京にちょっと憧れていたし・・・・・・」
それは口にするとあまりにも子どもっぽく、僕は急に恥ずかしくなる
ー小説『天気の子』p.95より
しかし小説では帆もう少し具体的に書かれていました。
その夜、僕は夢を見た。
島にいた時の夢だ。
あの日、父親から殴られた痛みを打ち消すように、自転車のペダルをめちゃくちゃに漕いでいた。ー小説『天気の子』p.206より
あれほど窮屈だった父も学校も、戻ってみればそこには当たり前の生活の場所だった。ー小説『天気の子』p.275より
映画の冒頭、帆高が島から東京へ向かう船を乗っているシーンで、顔に結構なケガをしているのに気がつきました。
あとで何らかの説明がされるだろうと思っていましたが、結局そのケガについては説明されないで終わってしまいました。
小説を読んでやっとそのケガの理由が、父親に殴られたからだと分かります。
なぜ殴られたのかまでは分かりませんが、思春期ならではの衝突があったのだと考えられます。
『君の名は。』の瀧くんと三葉の結婚が示唆されている
小説では『君の名は。』の瀧くんと三葉の結婚が示唆されていました。
これは、高校を卒業した帆高が、瀧くんのおばあさんの家に言った時に、瀧くんの結婚写真を見つけます。
ただ、具体的には三葉と結婚したとは書かれていないので、あくまでも可能性の話です。
詳しくは関連記事をご覧ください。
関連記事:『天気の子』に瀧くんと三葉が登場!?『君の名は。』とのリンクを解説
野田洋次郎さんの解説がある
目次を開いてビックリしました。
「え? 解説が野田洋次郎? あのRADWIMPSの野田洋次郎!?」
ってなりました。笑
本編を読んでいる時も、早く解説が読みたくて仕方がありませんでした。
この解説では、なぜ野田洋次郎さんは、『天気の子』にこれほど力を注いだのか、その気持ちが書かれています。
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