『天気の子』と『君の名は。』は似てる!?共通点と相違点を解説!
この記事では、新海誠監督の最新作『天気の子』と『君の名は。』の共通点と相違点を紹介していきます。
みなさんは『天気の子』をご覧になりましたか?
僕は、次の順番でこの2作品に触れてきました。
- 3年前:『君の名は。』の映画を観る
- 公開初日:『天気の子』の映画を観る
- 公開翌日:『天気の子』の小説を読む
- 3日後:『君の名は。』の小説を読む
映画と小説の両方を堪能して気づいた、両作品の共通点と相違点をまとめていきます。
まず、共通点は次のとおりです。
- 東京が舞台
- ボーイミーツガール
- 少年が少女を救う
- 歳を取ると大切なものの順序を入れ替えられない
順番に説明していきます。
共通点①東京が舞台
まず、『天気の子』も『君の名は。』も東京が舞台の作品になっています。
メインの片方(帆高・三葉)が田舎出身という点も共通していると言えます。
両作品とも、東京の街並みの絵がとんでもなくリアルに描かれていました。
しかし、東京をとらえる視点が2つの作品に決定的な違いがあります。
それについては、相違点で説明していきたいと思います。
共通点2つ目は、ボーイミーツガールです。
共通点②ボーイミーツガール
ボーイミーツガールを直訳すると、「少年、少女に出会う」という意味になります。
『君の名は。』では瀧くんが三葉に、『天気の子』では帆高が陽菜さんに出会う話でした。
どちらも、少年が少女に出会い(『君の名は。』は特殊な出会い方でしたが)恋に落ちます。
『天気の子』と『君の名は。』に限らず、人気のある作品は高い確率でボーイミーツガールものです。
ある意味典型的なラブストーリーと言えますが、その分、多くの人を惹きつける話であるとも言えます。
共通点3つ目は、少年が少女を救う話であることです。
共通点③少年が少女を救う
- 『君の名は。』:瀧くんが時空を超えて三葉を助けに行く
- 『天気の子』:帆高が空の世界に陽菜さんを助けに行く
形は違えど両方とも、少年が少女を助ける話です。
結果的にヒロインの2人は助かっているので、ハッピーエンドであることも共通しています。
少し細かいことではありますが、歳を取ると大切なものの順序を入れ替えられないという表現が出てくることも共通しています。
共通点④歳を取ると大切なものの順序を入れ替えられない
それぞれ見ていきましょう。
▼『君の名は。』:三葉の父と祖母の言い合いのシーン
父も祖母も、大切なものの順序を入れ替えるにはすでに歳を取り過ぎていた。ー小説『君の名は。』p.150より
▼『天気の子』:帆高をクビにした須賀圭介が夏美に言ったセリフ
「人間歳取るとさあ」(中略)「大事なものの順番を、入れ替えられなくなるんだよな」ー小説『天気の子』p.186より
表現は多少違いますが、同じ意味の言葉です。
『天気の子』の映画で須賀圭介がこのセリフを言っているのを観て、「なるほど、歳を取るとはそういうことなんだ」と凄く印象に残っていました。
そして、その後『君の名は。』の小説を読んで、上記のとおり同じ表現がされている箇所があることに気がつきました。
「歳を取ると頭が固くなる」なんかよりよっぽど素晴らしい表現だと思います。
続いて、『君の名は。』と『天気の子』の相違点について説明していきます。
そして、話したかったのはこっちです!
僕が感じた2つの作品の相違点は次のとおりです。
- 東京の「陰」と「陽」
- 主人公・ヒロインの性格
- 救う対象が一人or大勢
順番に説明していきます。
相違点①東京の「陰」と「陽」
まず、東京の「陰」と「陽」を描いている点について。
- 『天気の子』:東京の「陰」
- 『君の名は。』:東京の「陽」
上記のとおり、『天気の子』は「銃」「警察」「チンピラ(客引き?)」などが出てきており、東京の冷たさを描いておりました。
主人公の帆高も東京に来て何度も「東京って怖えな」と思ったと描写されています。
『天気の子』の映画を観て、「東京っていいなぁ」という感想を持つ人はほとんどいないはずです。
一方、『君の名は。』では三葉が東京に憧れを持っており、キラキラしたイメージで描かれています。
『君の名は。』を観て、三葉のように「東京っていいなぁ」と思う人は少なくないはずです。
このように、両作品とも東京を舞台にしていますが、スポットライトを当てる方向が全く違うことが分かります。
帆高は、東京に憧れがあったワケでも、どうしても東京でいけなかったワケでもありません。
家出をしたくて、光を追った先がたまたま東京だっただけです。
元々期待していなかったから、悲惨な目に遭ってもそれほどショックを受けなかったのかもしれません。
相違点3つ目は主人公・ヒロインの性格です。
相違点②主人公・ヒロインの性格
- 瀧くん:頼りあるイケイケ男子(S)
- 三葉:現状に不満を抱える控え目女子(M)
- 帆高:優柔不断で頼りない弟気質(M)
- 陽菜さん:たくましいお姉さん気質(S)
()の中のSとMは、あのSMのSとMです。
しっかりしている方を示すとこんな感じです。
- 瀧くん>三葉
- 帆高<陽菜さん
2つの作品で男女の強弱が入れ替わっているという印象を受けました。
また、三葉は現状から抜け出したいとは思っていても行動に移してはいませんでしたが、陽菜さんは(正しい正しくないに関わらず)行動に移すタイプであることが分かります。
瀧くんは、現状に対して特に不満を感じてはおらず社会のレールからはみ出すことはしませんでしたが、帆高は家出をし警察を巻き込む程の問題を起こしています。
新海誠監督は『天気の子』でレールから脱線してしまった男女を描いていました。
あまり華やかな話とは言えないので、その点に関しても好き嫌いが分かれると思います。
続いて、相違点3つ目は救う対象が一人or大勢です。
相違点③救う対象が一人or大勢
- 『天気の子』:世界より一人の少女を救う
- 『君の名は。』:少女+住民を救う
正確に言えば、重要なのは救う対象の人数ではなく、『天気の子』では一人の少女と世界を天秤にかけていることです。
いわゆるセカイ系というものになります。
『君の名は。』では、三葉を助けようが助けまいが、どっちにしろ彗星は落ちてくるのでセカイ系ではありません。
瀧くんは、三葉(+α)を救うという選択肢しかなかったため、ある意味大きな決断をする必要はありませんでした。
一方『天気の子』では、陽菜さんか世界のどっちかを選択する必要がありました。
誰かが犠牲になることで世界が救われる話は沢山ありますが、『天気の子』ではそれを否定しています。
もしかしたら、『天気の子』の映画を観て、次のように思う人もいるかもしれません。
- 何で世界を救わなかったんだ
- 2人の幸せを選ぶのはエゴだ
- 多くの人の幸せの方が大事だ
もし、安倍総理が昭恵夫人を救ったことで世界が崩壊したら、国民は黙ってないはずです。
しかし、アニメであれば世界ではなく最愛の人を選んでも全然問題ないですよね。
帆高が「雨がイヤだから陽菜さんを救うのはやめた」とすれば、それこそバッシングされていたというのは想像に難くありません。
なので、個人的には『天気の子』の結末はこれで良かったと思っています。
『天気の子』と『君の名は。』の共通点・相違点は以上です。
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