村上龍『希望の国のエクソダス』あらすじ・感想~小池百合子氏も影響を受けている!?~
村上龍さんは、「限りなく透明に近いブルー」で芥川賞を受賞したことでご存知の方も多いのではないでしょうか?
「限りなく透明に近いブルー」っていうタイトルのセンスも素晴らしいですね。
つい、会話の中で、「限りなく~に近いよねー」って言葉を使ったり、聞いたりすると、あ、今の村上龍っぽいって思って、勝手に嬉しくなりますよね。笑
村上龍さんは、現代の純文学作家で、最も文章が上手いと言われている中の一人です。
現役の作家でも、村上龍の文体に影響を受けている人はかなり多いみたいです。
たしかに、村上龍さんの緻密で正確な文章を読んだら、誰でもマネしたくなりますよ。
文章が芸術に昇華するところを目の当たりにできますよ。
村上龍さんの文章読んでたら、「うわー、すごいなこの文章、パクリたい、、、」ってなりますよ。
この芸術的な文章に魅せられない人はいないはずです。それくらい、魔力がある文章ってなかなかないですよ。
合法的なテロリスト
村上龍さんの作品は、反体制的な、反国家的な内容がすごく多いです。
「今の日本をぶっ壊してやる!」という思いがひしひしと伝わってきます。
これは、村上龍さんが日本を嫌いだからという訳ではなく、今の日本に対する警告のように思います。
今のままだと日本はどんどんダメになるぞ、ちょっとしたことで日本の体制なんてすぐ崩壊してしまうんだぞ、と。
そして、日本的な教育や社会についていけない人、脱却したい人に対して、小説を通してメッセージを投げかけているようでもあります。
「教師や親の言うことなんて聞かなくていい、世間に媚なくてもちゃんと生きていけるんだぞ」と。
村上龍さん、かっこよすぎ!
小説もかっこいいですが、生き様もかっこいいんですよね。
社会不適合である自分は、会社では働けないから文章を書くしかない、ということで小説を書き始めたようです。かっこいいですね。
社会不適合者の希望の星ですよ。
小池百合子も村上龍のファン!?
希望?希望と言えば、そんな党も日本にありましたね。
「日本にはさまざまなものがあふれているけれども、希望がちょっと足りないんじゃないですか? 明日への希望、もっと持ちたいですね」「今の日本に足りないものは希望。だから、『希望の党』という名前にしました」
このセリフ、覚えていますか?そうです、希望の党を設立した時の記者会見で、小池知事が言ったセリフです。
これ聞いた時、あ、今の村上龍っぽい、って嬉しくなりました。笑
なんと、この小池都知事が使ったセリフに似たセリフを村上龍の「希望の国のエクソダス」という小説で使われます。
それが、こちらです↓
「この国には何でもある。本当にいろいろなものがあります。だが、希望だけがない」
似てますよね!!!
小池知事、「希望の国のエクソダス」読んでるでしょって思いました。
村上龍さんすごいですよね。そうなんですよ、村上龍の作品読めばみんなマネしたくなるんですよ。作家でも知事でも関係なしですからね。
村上龍の小説は、政治や経済に関するものが多いから、作家だけでなく政治家でも影響を受けている人は多いのではないでしょうか?
政治や経済といっても、全然堅苦しい話じゃないんです。先の展開は気になるし、読んでいてドキドキハラハラが止まらない作品が多いので、エンタメとしても十分楽しめます。
そして、もし北朝鮮が日本に攻めてきたら、みたいな思想実験的な作品(「半島を出よ」)もあり、あなたの知的好奇心がくすぐられること間違いなしです。
文体もリアリズムの手法を使って書かれているので、とんでもない設定でも、本当にありえるかもしれないと、これは近未来の日本だと思ってしまうようなリアリティがあります。
一度読むと村上龍の文体と作風の虜になるでしょう。
みなさん、合法的に日本をぶっ壊しましょう!笑
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